2026.1.8up
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#09 有限会社日成塗装 長田 誉士様
「これから職人を目指す若者へ———職人は、すごいんだぞ」
「これから職人を目指す若者へ──職人は、すごいんだぞ」
そう語るのは、東京都世田谷区を拠点に活動する有限会社日成塗装の代表取締役、長田誉士さん。
親切・丁寧な対応をモットーに、一件一件、代表自ら心を込めた施工を行っている。
今回はそんな長田さんにインタビュー。
ご意見をいただき製作された新商品の「超短柄ハンドル」への満足感や、顧客の理想を形にする「調色」の技術、そして印象的な施工エピソードについても聞いた———。
Profile
長田 誉士 (Osada Takashi)
塗装歴23年。
元々ハウスクリーニングをしていたところ、
奥様の実家が塗装業を営んでいたことをきっかけに興味を持つことに。
─ 塗装業を始めたきっかけを教えてください。
長田さん
元々はハウスクリーニングの仕事をしていました。
そう語るのは、塗装職人歴23年の長田さん。きっかけは当時交際していた現在の奥様だったそうです。
長田さん
ハウスクリーニングから内装業で独立を考えていた時に、当時お付き合いしていた今の奥さんなんですけど、実家が塗装業をやっているということで興味を持ち、門を叩いてみました。
門を叩いてみたら、やはり奥が深い仕事で、突き詰めるのが好きな自分には非常に合っている職業だと思います。
塗装の“奥深さ”が23年という長いキャリアの原点になっていると教えてくれました。
長田さん
最初はひたすらケレンという下地処理や、あとは養生を剥がす作業でした。
要は雑用なんだけど、そこが一番職人としての大事な部分で。丸々一、二カ月は指の指紋がなくなるぐらいまで紙やすりで扉の目荒らしなどをしてました。
初めての現場について伺うと…。
長田さん
古い警察署をリニューアルする大規模な工事で、現場自体がすごく大きくて、一人迷子になったり、道具を忘れて取りに帰ったりして、先輩の職人さんに結構怒られました(笑)
と、初めての現場での苦労したエピソードを教えてくれました。
─ 塗装へのどんなところにやりがいを感じますか?
長田さん
うちは戸建ての現場がすごい多いので、直接お客様からお褒めの言葉をいただいたときです。
他には、僕は塗料を混ぜて色を作る『調色』がとても得意で、お客様の理想通りの色を形にできた時に非常にやりがいを感じました。
その言葉から、仕事への真っ直ぐな思いが伝わってきます。
─ 現場で大切にしていることはありますか?
長田さん
大切というか、一番なのは“掃除”だと思っています。
現場に入る前、現場を後にするときにしっかり掃き掃除をして、自分が作業に入る前後で元の状態に戻すということをしています。
大切にしている“掃除”が新たな仕事のきっかけに繋がったそうです。
長田さん
建売の仕事をしていた時に、私道の一角を毎回掃き掃除していたんです。
ちょうど桜が咲いている時期で、花びらだらけになっていた地面を、全部掃除をして綺麗にしていたら、別のお宅から声をかけていただき、結果、その一角で5棟の仕事をいただくことになったことがあります。
塗装の技術や仕上がりはもちろんですが、現場での“立ち振る舞い”が思いがけない信頼に繋がった、なんとも素敵なエピソードでした。
─ 印象に残っている施工エピソードがあれば教えてください
長田さん
一番印象に残っているのが、写真家の先生のご自宅をリフォームした時のことです。
色々な経験をしている先生から「新しく作った木の扉を錆びさせてほしい」とか、「海のそばに置いていた木のように風化させてほしい」とか、今思うとすごい無茶ぶりなんですけど(笑)
それが、今まで経験したことのないエイジング作業という課題で、倉庫に戻って一から試作を作り、お客様にお見せした時に評価していただいたことが印象に残っていて、結局今の仕事に繋がっている部分もあります。
ちょっとした創意工夫がどうしても必要になるので、その経験で臨機応変に対応できる力が身についたのかなと思っています。
困難な挑戦を経て、塗装業に必要となる“臨機応変に対応できる力”が身についたと言います。
─ 得意な塗装はありますか?
長田さん
今となっては胸を張って得意と言えるのは、木製玄関扉の再生塗装ですね。
家具調に塗装された扉を、劣化でパラパラ剥がれたり黒ずんでいる部分は、一から全部削り落として、アク洗いをして塗装する。
その技術も以前新築の現場でやった備え付け家具の塗装工事や、アク洗い屋さんから教わったというか──、盗み取った技術を見よう見まねで磨き上げ、完璧なものにして、相対的にまとめてできた作業だと思っております。
─ お休みの日は何をして過ごされていますか?
長田さん
基本的に休みは日曜日だけで、下手すると午前中に打ち合わせや見積りが入ってしまう日もあるんですけど、それでも、残された時間をフルパワーに活かして、後ろに並んでいるオートバイで妻と並走して近くのカフェに言ったり、息子ともオートバイに乗ったり、いろいろなものを作ったりして楽しんでいます。
─ 大塚刷毛のお気に入り商品はありますか?
長田さん
最近商品化していただいた“超短柄ハンドル”ですね。
世田谷区は体がギリギリ入るような狭小物件が多くて、その中でも取り回しができるあのハンドルはすごく重宝しています。
“超短柄ハンドル”を製作したきっかけについて伺うと…。
長田さん
やはり狭すぎる現場が多くて、下手すると一番狭い現場で壁と壁の間が30cmしかない中で作業するってなった時に、手が上下に動かないっていうのがネックで。
手を上げ下げする中で隣の家の壁に当たって傷つけてしまうことを考えると、短いに越したことはないので、そこでひらめいて商品開発課の方に無茶ぶりをしました(笑)
“超短柄ハンドル”の感想を伺うと…。
長田さん
大満足です!とっても重宝しています。
と、嬉しいご感想を聞かせてくれました。
─ 最後に、今後の夢や目標はありますか?
長田さん
会社自体はすごい小さな会社ですけど、今持てる技術をSNSを通して、これから職人になろうって思ってる若い方々に、面白楽しく、そして「職人はすごいんだぞ」ってことを教えていきたいなと思っています。
職人という仕事の価値や誇りを、若い世代へ発信していきたいという熱い思いを語ってくれた長田さん。
▲自身で赤く塗られた「雷神」
【今回登場した商品】

