あ行
うすめ液(うすめえき)
塗料を薄めたり、塗装用具を洗浄するために使用する透明、揮発性の液体をいい、一般的には用途により以下の各種がある。(代表的なものを4種)
なお、水性塗料の場合には、うすめ液として水を使用するのが普通である。
ペイントうすめ液(塗料用シンナー):
石油系溶剤、脂肪族炭化水素(ミネラルターペンあるいはミネラルスピリットと呼ばれる)が主成分の透明、揮発性の液体で、油性系、合成樹脂系などの塗料希釈して塗装に適した粘度に調整し、また塗装用具を洗浄するために使用する有機溶剤(弱溶剤で乾燥が遅い)
一般向けの家庭用塗料では、シンナーとは言わず「ペイントうすめ液」と呼んでいる。(第四類/第2石油類)
ラッカーうすめ液(ラッカーシンナー):
エステル(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、ケトン(アセトン、MEKなど)、グリコールエーテル、アルコール、芳香族炭化水素系などの溶剤を混合した透明、揮発性の溶剤でラッカー(ニトロセルロース塗料)などを希釈し、また塗装用具を洗浄するために使われ、ペイントうすめ液より揮発が速く溶解力が強い混合有機溶剤。(第四類/第1石油類)
酒精塗料うすめ液:
酒精塗料(セラックニス・合成樹脂速乾ニスなど)を希釈して、塗装に適した粘度に調整し、また塗装用具を洗浄するために用いる。主成分はアルコール類。(第四類/アルコール類)
テレピン油(松精油、ターペンタインともいう):
松脂、木材、木屑、松の根などを水蒸気蒸留して得られる透明な液体で、油性系の塗料を希釈して、塗装に適した粘度に調整するうすめ液として使われる。高価なため現在はあまり使われない。美術分野では、油絵の具の薄め液として用いられている。(第四類/第2石油類)