あ行
アスベスト/石綿(あすべすと/いしわた)
アスベスト(石綿)は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物で蛇紋石族と角閃石族に大別され、6種類があります。日本でで使用された代表的な石綿は、蛇紋石族の白石綿(クリソタイル)と角閃石族の茶石綿(アモ サイト)、青石綿(クロシドライト)です。アスベスト(石綿)は、極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で安定した特性を持っていることから、建材(吹き付材、保温・断熱材(耐火被覆材)、スレート材など)、自動車のブレーキライニングやブレーキパッドなど、シール断熱材(ガスケットなど)といったさまざまな工業製品に利用されてきました。
また、アスベスト(石綿)は1970 年代後半から1990年にかけて大量に輸入され、その輸入されたアスベスト(石綿)の多くが建材として建築物に使用されており、これらの時に建設された建築物の耐用年数が過ぎ、解体や改修工事が増加しております。今後、解体・改修工事に従事する労働者及び解体・改修工事現場周辺の住民の石綿ばく露による健康障害が懸念されています
アスベスト(石綿)粉じんは、吸引すると肺に蓄積し、石綿肺・肺がん・悪性の中皮腫など、死亡率の高い疾患を引き起こす原因となります。現在ではその使用を原則全面禁止されています。しかし、上記のように禁止以前に施工された建築物の解体・改修工事などの増加に伴い、工事に従事する労働者の石綿粉じん吸引の危険性や、周辺環境への飛などによる健康障害の発生が大きな社会問題となっています。
したがってアスベスト(石綿)の除去作業・取扱いにあたっては必要な知識・資格を持った専門の作業員が安全対策を講じた上で、対応しなくてはなりません。